のたりと愛の、がっこう。最終回直前

ストーリー 第10話 | 愛の、がっこう。 - フジテレビ
第10話のあらすじはこちら。親元から離れて一人暮らしを始めた小川愛実(木村文乃)と、働いていたホストクラブ「THE JOKER」が閉店することになったカヲル(ラウール)。すれ違い...

愛のがっこう、いよいよ最終回。
ワタクシ、愛のがっこうに夢中です。

最近ラウールさんを見ただけで、爆発的な愛おしさがこみ上げてきます。
木村文乃さんのインスタもフォローしてみました。お料理写真見てよかった今日も幸せなのね、と癒されています。
愛のがっこうにハマり過ぎて、演者自身の熱烈なファンになりました。
坂口さんも田中さんの味方さんも沢村さんも酒向さんも筒井さんも他の演者さんも素晴らしくいい味出してて久々に誠実なドラマ、という感覚です。(※エンタメに振り切ったドラマも嫌いじゃない)

『愛の、がっこう。』

脚本:井上由美子さん、
演出:西谷弘さん/高橋由紀さん/山田勇人さん、音楽:菅野祐悟さん、主題歌:レイニさん

主題歌もいい。曲調も歌詞も刺さり過ぎて、曲が入るとだいたい泣く。
そして小道具!小道具が秀逸なのです!
京急の車両を想起させるシャーペン。
※もちろん買いました!笑

写真のノートはSilentの佐倉想君ノートです。
佐倉想君ノートに鷹森大雅シャーペンで文字を書く。推し×推しのコラボ!
こういう自己満足で生きていけるのがオタクの素晴らしいところです。
めめらうだなとスノ担以外には意味の分からないことを感慨深く思います。

閑話休題
~小道具続き~
愛実の子供から大人への自立のモチーフとして使われるぬいぐるみ。
42分間二人だけのシーンが続く6話遠足での二人の麦わら帽子。
同じ6話で、後をつける愛実を大雅が見つける鏡。
8話で愛実が家を出ると決めて飛び出しす際に履く靴。
9話、愛実と大雅の二人で分け合うアイス。
9話、百々子が川原何某との間に線引きとして置くバッグ。etcetc

言い出したら切りがないのですが、出てくる小道具がどれもこれも意味深く象徴的です。
そしてこれらをここでこう使うか!というシチュエーションで出してくる演出の妙!
6話で鏡越しに愛実を見つけた大雅はダッシュして隠れ追ってきた愛実を捕まえる
6話で別れた後、交換した麦わら帽子の香りをそれぞれが抱き締める様に嗅ぐ
8話愛実は事前に片づけたぬいぐるみを探すけど諦め布バッグを抱き締める
8話愛実が家を飛び出して走った後、解けた靴紐を結びなおし顔を上げ立ち上がる
9話で大雅が事情聴取を受けに行く際に着る赤いスーツとサングラス
※あの赤いスーツとサングラスは虚勢だったと分かる。自信がない自分を奮い立たせるための、相手を威嚇するための赤いスーツとサングラス。

特に印象的な小道具は、
・シャーペン
・鏡
・帽子
・アイス

シャーペンはずっと象徴的に出続けます。二人を繋ぐ大事なアイテムです。6話から出てくる交換した帽子も象徴的ですよね。ずっと持ち続ける大雅と、実家に置いてくる愛実。最終話ではどう出してくるのか楽しみです。

気になっているのは『鏡』。
序盤の宝石店で大雅が愛実に気づくのが鏡越し、6話のかくれんぼで大雅が愛実に気づくのも鏡越し。そしてこの鏡、は大雅と大雅の母を繋ぐ象徴的なものでもあります。数少ない良い思い出が母に髪を切ってもらった場面。最終話でこの鏡を演出に使うのかも気になるところです。

そしてアイス!
9話の話。

9話ラスト。すれ違っていた二人がやっと会い、二人で食べるアイス。
愛実にとってはじめての買い食い。35歳の大冒険。それをためらいなく大雅へどうぞとスプーンを差し出す愛実。食べるという言い訳で近寄る大雅、食べさせるスプーンを自分の近くに引き寄せ、愛実を近寄らせる大雅。食べさせるフリをしながら自分の口に入れ満面の笑みを浮かべる愛実。カップごと取り上げ直接かぶりつく大雅。
そうしても相手が自分を嫌いにならないと感じているからこそできる他愛のない遊び。
大雅にとってアイスは『「母親」が「奢ってやった」』と話していたもの。
大雅はアイスの思い出をここで幸せなものに塗り替えただろうと感じさせます。
これってラブシーンだと思うのです。まったく接触はないけど。
ちゃんとお互いが自分の愛を差し出し相手の愛を受け取っているとても純粋なラブシーン。
なんの邪気も打算もない、ピュアで美しいラブシーン。
ここでアイスを持ってくるか。いいわあ。

9話のラストは無邪気で純粋な愛の象徴的なシーンでした。

小道具の妙を存分に味合わせてくれますね。

9話で主人公愛実はついに自分を解放させます。
それまでの愛実は常に「正しさ」選択してきた。それは本心からではなかった。だから彼女の表情はいつも固かった。それが家を出て父と向き合ったことで、自分の本心を出せるようになったのだと思う。無邪気に笑う。
6話の名セリフ
『私を探してくれる人がいる。このまま永遠に、そっと後をついて行きたいと思った』
の際にもチラリと見えた笑顔。あの時にはまだ葛藤があるけど9話はそれを乗り越えての笑顔。
木村文乃さんの本領発揮。このためにここまでずっと抑えた演技だったのが分かる。
9話の大雅も良かった。事情聴取の調書を読むシーンがとても印象的だった。初期のカヲルなら「俺どうせバカだから」と投げそうなもの。それを時間をかけ一文字づつ追っていく。汗だくになりながら終わった後グッタリと具合が悪くなるほど全力で向き合う。大雅が変わった、と感じさせるシーン。
9話は見どころ満載でしたね。

川原何某が愛実を解放するセリフ
『俺は、まったく、これっぽっちも君のことを愛してなかっただから』
これに対して愛実は静かにうなづく。

ちゃんと好きだったと伝わる。好きだったからこそ、
『まったく、これっぽっちも愛していなかった』
と言い、愛実の背中を押す。
良いシーンでしたねえ。

愛の告白のこのシーンの鏡合わせになっているシーンは
5話のラスト
大雅『先生のことが嫌い、大っ嫌い』
愛実『私もあなたのことが嫌い』

愛の表現が『嫌い』で、応える言葉も『嫌い』。でもめちゃくちゃ好きだって伝わる、『嫌い』。
うわあ。
ここはもう演出&演者さんに大拍手です。
愛があふれる『嫌い』。
ラウールさん、すごくない!?木村文乃が上手いのはもちろんなんだけど、だから余計に引き上げられるんですかね?
これほど繊細な感情表現ができる人だったのか。
もう6話の駅のシーンとかラウールさんの改札での表情演技に号泣でしたよ。
この頃21歳!?末恐ろしい。

愛の、がっこう。のラストがどうなるのか楽しみですね。
私は、個人的にはこの設定なら絶対不幸で終わることはない、と考えています。
理由は今、この時代だから。
学習障害&ネグレストで育ったホストの他の生き方を示すものでなければ、今の時代にマッチしない、というか。
今の時代、そんな環境下でも可能性ある、と気づきをくれるものでないとエンタメの意味がない。
だから、この物語は絶対ハッピーエンド。